参考書論

無駄な事が多過ぎる、分厚過ぎる、もっとシンプルに大事な所だけを抽出してよ、参考書なんだから、楽して手っ取り早く成績上げたいって奴の為にこそあるべきだろうよ、こう言う書物。

その道が大好きな奴は決してこんな本、手にしない。数学が大好きなら専門書を手に取る、こんな中途半端な本は不要。世界史大好きならそっちのコーナーに行くんだよ、参考書コーナーには来ない。

今の稼業やっていて思う俺の役割は、一言で言えば時短。七面倒臭い、然も物凄く遠回りで細かくて分かり辛いその解説を、一瞬で片付けてやる事、且つ記憶に残る形で。

これだけで食える。この世に学問、余りに手に負えない量がある、が、人間の時間は有限、その中で必要な物を必要な分だけ、出来るだけ効率良く、これが客のニーズの全てと言っても良い。

長くなるなあ、この話、俺もこう言う無駄な参考書を書いてしまう側だ、そんな機会が与えられれば、の話だけど。良く分かるんだよ、こう言う書物で世の中溢れ返る理由は。

中々ね、出来ない。本来参考書なんだから、思い切ってそのターゲットの為だけに書けば良い、正直多少なりとも間違いは許容される、と俺は思う。

が、本って世に出るからな、何もターゲットの方達だけが読む訳でもなく、と言うか寧ろ、同業他社の目も相当にあると思わざるを得ない。

同業他社である以上、当然相手は蹴落とさないと。揚げ足取りに必死になる事は言う迄もない。寧ろ良い参考書であればある程、難癖付けて発禁にしないと、こっちが食いっぱぐれる。出る杭は打て、って言う思考。

良い将来を期待するが故に、自分を踏み台にしての次世代を、多分皆スタート地点はここである、筈、ま、金になるからってだけでこの業界にいる奴もいるだろうけどね、でも多分心のどこかで、こんな希望は持っている。

でもこれがこう言う足の引っ張り合いになるって言う結果に。ゲーム理論みたいなもんなんだろうな、最適解には決して辿り着かない、囚人のジレンマ。

書いていたら段々むかついて来て、無茶苦茶長くなりそうなんで、取り敢えずここ迄で。箇条書きにしていたら相当になって来た。

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