【打ち切り17】魂の配慮

「魂」とは、もうそのまま、人間の心、精神、霊魂。それに「配慮」をする、と言うのは、魂が優れたものになるように気を使う、と言うこと。金や地位に目を眩ませるのではなく、魂に「徳」を備え付けさせること、だと。

「徳」と言うのは、人間を優れたものと呼ぶことが出来るような性質のこと。例えば、勇猛果敢と冷静沈着、似て非なる性質であるが、どちらも、これを持っている人は優れている、と呼ぶことが出来る。これが「徳」。

「徳」を身に付けて「魂」を優れたものになる様に「配慮する」、これが「善く生きる」ことであり、これが「人の幸福」である、と。難しそうだけど、大したことは言っていないね。誰でも、そりゃそうよ、と賛同する、普通のことだ。

ソクラテスは支配者階級の堕落を厳しく批判した為、死刑の判決を受けた。当時は国外に逃亡することも容易であり、友人達もそうするように勧めたが、ソクラテスは聞き入れなかった。

例え不当な判決であっても、法を破ることは不正であり、それは「善く生きる」ことではない、と彼は考えた。そして、自ら毒杯を仰いで刑死した。死よりも、自らの信念を曲げることを、恐れた。

そうだな、こんな生き方をして来て今更だが、俺も、自分の「魂の配慮」、少しはしてやるか。それで初めて、俺は自分を騙すことなく、信念に従って、生きて行ける。

(続)

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