給料日前の妖怪・その4

旧コラム

ジジイに話し掛けられても、堂々と「自分の」と言える神経だしな。こういうババアに限って死なないから困ったもんだぜ。それに、そんな揉め事の後も、帰ることなく平然と店にいられるって、常習犯じゃねえのか、こいつ?

でも、店側も、カメラでは確認できなかったのかねえ。サンドに札を入れる動作があったかどうかまでは難しいかもな。ジジイは泣き寝入り、ババアは無事逃走、ってところか。

ババアがいる間、俺は席を立たず、常に盤面の反射越しに動きを見張っていた。こんなのがいたら、コインを置いて席を立てねえよ。こういう安心安全って、日本ならでは。

日本以外にパチ屋があったら、盗難が頻発して経営がまともに成立しないだろう。実際、韓国も台湾も廃止したからな。電車の網棚に荷物を置いて座って寝込んでいても荷物をぱくられないのは、日本の誇るべき民度だ。

だが、ここは沖縄、日本じゃねぇんだよな、本当に、残念だけど。この島では、月末から10日前後まで、いや、もしかしたら年中こうかもしれんが、こういう妖怪がパチ屋をうろうろしているから、御用心を。

俺、内地でも、それなりにこの稼業、長いんだけどね、何で、こうも沖縄では、とんでもない、考えられないトラブルがパチ屋で起こるのか。他の話は今までにもいろいろ書いているし、もういいだろう。

この島は、中国、朝鮮、東南アジアと同じ。未開の地、発展途上国と思え。日本ではないな、残念ながら。一応、少しだけフォローはしておこう。皆が皆こうではないことぐらい、わかってはいる。だからこれは、一般論の話。

(続)

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