【IPA・5】IPAの歴史

話が逸れ過ぎた。こう言う与太話も酒の重要な効果であるから致し方あるまい。とは言え、赤ワインを冷やせとか冷やすなとか、おまけの話で、ビールのIPAの話が本筋。

IPA、解説しよう。India Pale Ale、まずはエールの話から。イギリスでは基本的にエールビール。ドイツの多くはラガー。違いは先に書いた通り。

イギリスではエールビールが流行っていた。イギリスの植民地になったインドにもそれは伝わる。

インド人を支配している層のイギリス人は当然インドに住んでいるが、生まれも育ちもインドって人は少ない。単身赴任とかになるね。今ほど交通網は発達していないから、家族を連れて行く方が自然かも。

どちらにせよ、インドを故郷と思っているインド在住のイギリス人は少なくて、そういう奴らはイギリス本国で流行っている物に敏感だ。

本国イギリスで流行っているビールを、インド在住ながらも飲みたい、と思うのは自然だろう。だが、原材料や技術の問題から、インドでは作れなかった。

輸入するしかない。が、今の様に冷蔵庫がある訳でもなけりゃ、航空機もない。インドイギリス、地球の1/3ぐらいは船で回る。イギリス本国のエールビールをインドまで運ぶのは困難至極。

腐らせないで運ぶ、これが一番の問題。長期間の輸送でも品質が落ちないようにする為にはどうしたら良いだろうか。

強い酒が腐らない、と言うのは多くの人が知っているのかな、とは思う。少なくとも、アルコールで消毒、とかは聞いた事があるはず。そう、アルコールと言うのは腐らない。消毒にまで効果がある。

こんな物を摂取できるのは人間ぐらいで、アルコールの海では他の生物は生存出来ない。まあ、摂取っていうと、人間が一方的にアルコールをかっ食らっているような気もするが、現実的にはアルコールに食らわれる人間の方が多いのだが。勿論、俺も後者。

こう言う知識は当時のイギリス人もあったから、イギリスからインドまで運ぶビール、長期間の航海で腐り易いなら、腐らないようにアルコール度数を上げりゃあいいんじゃね?となった。なので、IPAは基本的にアルコール度数が高い。

また、ホップの香りも強い。ホップは当時、防腐剤、解毒剤、みたいなイメージで使われていた様で、実際、雑菌の繁殖を抑える働きはある様。

以上から、インドに送る為の特別なエールビールが作られ始め、それがIPA(インディアペールエール)としてブランドを確立するに至った。その特徴は以上の通り、アルコール度数が強め、ホップが多く使われていて、その香りが強く苦みも増す、だ。

(続)


百名ビーチ。伝説の岩は目の前。小さいな。

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