この先に・3

管巻き

制服もなけりゃあ、中学から煙草も酒もやった。一切勉強もしなかった。でも、自由は感じられなかった。常に社会がそこにあるから。俺が自由に弄れる訳じゃあねえ。

そこは動かせない世界で、俺もいずれはそこに入って行かなくてはならない筈で、そこにとてつもない絶望を感じた。だから、絶対に社会の歯車にはならないと決めた。

乞食でも良い。寧ろ、最高の自由とはそこにあるのかも知れない。絶対に就職はしない。こう言う信念は、大学に入る前からあった。だから文学部とかばっかり受けたのだが。

法律は下郎。人が作った無駄の塊を只只管暗記して、裁く側に立つならまだしも、こいつどうしようもない悪人だろうと、自分の直感が言っているのに、そいつを弁護するとか言う愚昧、こんな立場になるとか、気違いだろう。

会計士?毎日、下らない数字と睨めっこして、ここがおかしいとか、コンピューターにでも今すぐに取って代わられそうな仕事、その資格に何の意味がある?

抑々資格取りたきゃ、専門学校で良くねえか?大学って何だろうなあ。こんな思いが基本にあったので、一番役に立たなそうな、文学部とかそれに類似する学部にしか興味がなかった。

粟国島は山羊がうろうろ。

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