箱爺

朝三暮四、の続き。

打つのは良いにしても、給料袋から金を出すのは本当にやめて欲しい。何か見ていて悲しいものがある。この日を待っていましたとばかりにパチ屋に来る、人生終わってんなあ、としみじみ感じる。

で、その給料もまたすぐになくなってしまう。だから給料日前のパチ屋は、人はいるんだけど皆うろうろ。いつもなら台のデータも見ずに座ってすぐ打ち始めるのに、種がないからずっと徘徊している。凄い邪魔。

休憩室でいつもたむろしているだけの連中もいる。まあ、一切打たないならそれはそれで良いのだけれども。パチ屋に金を落とさないだけましだ。打たないなら打たないで、パチ屋で時間を使うこともないのに、とは思う。そんなに暇か。

そう言えば「箱爺」まだ生きているかな。俺が内心「箱爺」と呼んでいる爺さん。昨年まで使っていたパチ屋にいた常連客。基本的には年金後に店に来る、常に胸を張って歩いている身なりは小奇麗な背の低い爺さん。

コインを千円買って数ゲーム打って、残りのコインを箱に入れて店内をうろうろしているんで「箱爺」とつけた。あと、物凄く几帳面な性格のようで、座った台の箱の位置を直したり、灰皿の蓋を閉めたりする。

しょっちゅう便所の鏡で帽子の位置を直している。ボーナスを引くと必ず手を洗いに行く。行動を見ていると面白い。いつも箱を弄っている印象が強いから「箱爺」だ。

店内で観察できるのは年金後の2、3週間ぐらい。調子が良い時は5、6週間持つこともあるが、すぐにハコテンになるから「箱爺」。良い名前付けたな、我ながら。

(続)

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