昔話・発端・その7

ということで、打ち続ける。お、奴の言う通り、調子良くぽこぽこと当たるな、これ。気分いいわ。

デブもクマも持ち玉がなくなったようで、こっちに来た。デブが「もうやめていいぜ」と言うので、それでやめ。俺はとにかく酒が飲みたいからな、やめていいならそれでいい。

ふーん、こんな風に玉を流して計数するのか。で、教えられるがまま金に。この辺は何もかもが新鮮。

このビッグパワフルFX、実は、当時のCR機の中でもかなりスペックは悪い。確変突入率は4分の1。こんな台でよくもまあ、さくっと引いたもんだ。

残念ながら、運命の女神なぞこの世にはいない。悪魔の囁きが常にあるだけだ。少なくとも、パチ屋ではそう。当たっても嵌っても道を踏み外すだけ。

この悪魔の導きにより、全うな道を代償に、4万ぐらいの換金となった。当時は2.5円が主流の時代。この店は3円で少し高めだった。

付き合いで渋々始めたパチだが、はっきり言って気分はいい。こんな短時間でそこそこの金が入ったのだから。勿論、これがいつもではないことぐらいはわかっているが、やっぱり賭博は勝つと嬉しいものだ。

どうせこの金は、今日負けたこいつらと自分自身の飲み代に消えるわけだが。

「よし、これで派手に行くか!」

「・・・今日も帰れそうもねぇな、まあ、仕方ねぇ。」とデブ。

「まじかよ・・・ま、いっか、ごちです!」とクマ。

さて、行きつけの飲み屋丸八。八海山純米吟醸の1升瓶も頼んだことだし、ぐびぐび行きますか。今日の出来事を肴に、いつも通り、朝まで。

(終)

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