昔話・発端・その4

よって、パチンコの経験があるとは言え、ほぼ初打ち。右も左も分からない故、デブに教えてもらうことに。

クマは喜々として一人でスロットの島に向かった。相当嵌まってやがるな、あいつ。まあ、いきなりスロットもなんだろうから、まずは王道でパチンコでも。

「おう、これがいいんじゃないか。俺の隣に座ってやってみろよ。」とデブ。

薦められるがままに座り、デブの行動を見てそれを真似る。コインサンドに500円玉を入れ、両手で押し上げて掌に玉を出し、それを台の上皿に流して打ち始める。

今にして思えば本当に面倒な作業だが、当時のパチ屋ではこれが当たり前。こう考えて見ると、現在の快適さの有り難味がよくわかる。

さて、開始。打ったのは、現金機の一般電役、マジカルランプだった。無論、当時は何もわかっていない。こういう時には得てしてビギナーズラックが起きる。こうやって人は道を踏み外していくのだから、神は残酷なものだ。

「お、来たぜ!ラッキー!」とデブ。

「ふーん」

どうやら、デブはすぐに当たったらしい。

「おっ、お前のもリーチだぞ。・・・お、来たぜ!ついてんな、おい!」とデブが俺の肩を叩く。

「???これ、当たったのか?」

俺も当たったらしい。

何が何だかわかっていないので、当たったという興奮すら沸かないが。デブは喜んでいたから、まあいいことが起きたのかな、ってぐらいの認識。でも、大した金も使っていないのだが、簡単に当たるものなのかね?

当然何をすべきか分からないので、教えられるがままに。というか、何も難しいことはなく、ずっと玉を打っていればいいんだな。

玉がじゃんじゃん出てくる様は、確かに爽快ではある。店に入った瞬間に感じた不快な騒音は、いつの間にか気にならなくなっていた。

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