昔話・発端・その3

さて、飲み屋に向かったわけだが、寄り道をさせられる羽目に。

「おい、パチンコなんざどうでもいいから、さっさと飲みに行こうぜ。」と俺がせかす。

「ちょっとだけだって。お前もやってみろよ。」とデブが言えば、

「そうだよ。まだ時間は早いんだし、やっていこうぜ。」とクマが言う。

困ったな。こんな無駄なことに金は使いたくないが、こちとらどうしても飲みたいわけであるし、付き合ってもらうためにはこっちも譲歩してやるしかないか。

「しゃあねぇな。が、終わったらすぐに飲みに行くからな。」

渋々承諾して付き合うことにする。こいつらは麻雀はおろかパチンコにもどっぷり浸かっていて、正に悪友だ。

デブの方は、高校の頃からパチンコで結構稼いでいたと言う。100万とか言っていたか。そんなのは、どうせ勝った記憶が負けた記憶よりも鮮明に残っているだけだ、と思っていた俺は、全く信用していなかったが。

クマの方はといえば、スロットに相当熱を上げていて、バイトで稼いだ金を相当つぎ込んでいるらしかった。

ともかくも、高田馬場の行きつけの飲み屋「丸八」のちょっと手前の、でかいパチ屋に入る。

パチ屋に入るのは、実は初めてではない。中学生の頃、実家の福島に帰った際に入ったことが一度ある。田舎故にやることもない上に、爺婆から小遣いが貰える。

そこで、今までは、ちょっと危ない遊び場と言えばゲーセンしか行ったことがないが、一度チャレンジと思い入ってみた。あまりはっきりとした記憶はないが、パチンコ、スロットともにちょろっと遊んで帰ったぐらいだ。

もちろん当たってもいないし換金もしていない。大して面白かった記憶もない。故にいい印象はない。店員が色々親切に教えてくれた覚えはある。まあ、今のように、細かいことにいろいろとうるさくない時代の話だ。

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