彼女

今回の旅で何か色々突っ込んでくれた気がする、そんな弱くねえんだけどなあ、俺。君らに情けを掛けられる程の存在じゃないよ、俺、強いので。

一つ一つ話そう。確かに負っている部分はなくはないよ、俺の彼女はもう生涯一人だけ、彼女だけよ、それは確かだし、でもそこはもうどうでも良いんだ。

大事な点、ここは物凄く重要、それは、俺の記憶の中にいる彼女が俺は大好きなだけであって、今の彼女が好きかどうかは別問題だ、と言う事。

人間変わらない訳はないんだよ。俺が好きだった彼女はもうこの世にいない。そこはもう既にトラブったので、もう無理って事は良く分かる。いないんだよ、俺の彼女は。あの時にしかいなかった、もういない。

だから、もうこれで終わり、何もない。何の可能性もない。何も望んでもいないし、何も期待していない、全て終わった事。これから何も起こり得はしない、俺も既に興味はない。終わった事だから。

過去は全て凍結されるが故に美しい。動く物は過去ではない。俺の中では立派な美術作品に昇華された物であって、今更どうこうする気もないし、出来もしない。こう言う美もある。

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