とんぼを放つ

俺としてはね、ここにいて欲しい。すぐ近くで、俺の手伝いをして、ちょっとずつで良いから少しずつここから変えて行こう、どうせ然程変わりはしないけど、まあ、本当に少しずつでも何か。

でも、飛び立って色々と見て来なきゃならん事も確か。この壁の向こうは何だろう、好奇心がなければ何も先には進まん。

死にたい位に憧れて、体験して絶望し、そこから再び立ち上がる、それであの街は成り立っている。その街の中にいた俺がこんな風に客観視出来るのも、外に出たからこそ。行かなきゃ何も分かりはしない。

パンドラの箱、腐る程の絶望、最後に残る希望。実際このとんぼ、今はどこにいるんだろうな、やっぱりこの馬鹿野郎に今もけつの座りが悪いままいるのか、それで幸せなのだろうか。

俺に出来る事は飛ばす事だけ、そして前以て希望をなるべく打ち砕いておく事。でも、飛ばす以上は着地点も当然用意しないと。飛んで来たら良い、自由に、そしてこの指に。

元々の理念は何も変わってはいない。飛んで見て知って諦めて辞めて寝て考えて這って立って見上げて望む。まずは飛ばせる事、これだけでも大変だけどね、これしか出来そうな事はないし。

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