飲んでいると、ぼけーっとして色々思索したり、自分の体をまじまじと見たりする。見てはいるのだけれども、見てはいない。思考の方に意識が向いているから、見てはいるんだけど、目には入っている筈だけど、何も見ていない。
それでも偶にそこに意識がふと向く時があって、自分の体の異変に気付いたりする。痣が出来たり消えたり、出血箇所があったりなかったり、大体の場合原因不明。飲んでるしね、どこかぶつけたかな？位。
で思ったのが、確実に禿げて来ている。髪の毛はどこから見ても変わらねえな、頭頂部は自分で見えないから分からんけど、多分触った感じは問題ない。
手足が禿げて来ている、これは間違いない。以前にはもっと毛が生えていた筈。足の指とかふさふさだった。これはまあ、この島に来て草履だけの生活になったせいで、擦れてなくなっているだけかも知れん。
でも、腕や脛、これは絶対におかしい。元々薄かったとは思うが、ここ迄生えてなかった訳はない。膝の上はまだ多少残ってはいるのだが、この状態位だった筈、嘗ては脛も。
こちらの日差しのせいなのかなあ、露出している腕、脛が禿げて来たのだから。島人は断然濃いけれども、それはここで育っていて免疫があるのだろう。俺の場合は移住だから、それでこうなった？
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