運・1

管巻き

何だかんだで、これが強過ぎる。昔の稼業からすればこんな事を言うのはちょっと恥ずかしいのだが、何やっても余りにとんとん拍子に行き過ぎるんだよね、詰まらん。

もっとさあ、苦労させろ。何でこんなに上手く行ってしまうのか。確かにね、色々恵まれ過ぎだわ、辺鄙な所でひっそりやっていた所から、誘われて移転して、が、そっちとは余り、なのに、結果思いもしない繋がりが出来て、そこからどんどん広がるとか。

こう言うのは俺の力ではないから、何か腑に落ちない所はある事にはあるけど、でも、別に何か俺が狡い事をやった訳ではないし、俺は悪くない。勝手に結果が付いて来ただけだ。

難しいなあ、こう言うの。自分でも、運が良かっただけじゃね?なんて思わんでもないけど、別に俺は神にこの運を頼んだ訳でもねえし、勝手に降って来たんだし、それで俺の力が過小評価されるのもちょっとおかしくね?とは思う。

何て言ったら良いのだろう、俺自身大した力がない事は実は結構自分自身分かっている、偉そうにする割に。だから、大体毎回、付き過ぎだなあ、って思っている、今に限らず、ずっと昔から。

本当は、もっと運が悪くて、俺の力が試されたい。困窮したい、苦境に追い込まれたい、その時自分が何が出来るだろう、これは新たな世界が広がる良い試練、って期待は片隅に持ってはいる。

国際通り脇の公園。

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