前の続き。
例えば、生まれは多良間島であっても、子牛の内に出荷して神戸市や松阪市で長く飼育すれば、それは「神戸牛」であり「松阪牛」である。正確に言えば、血統や肉質に厳しい条件があるが、産地名はこう付けられる。
何か腑に落ちないような気もしなくはない。だが、肉牛は多くの場合、生後わずか2~3年で肉になる。子牛は生後9か月で、生まれた土地からブランドの各地に売られる。
神戸や松阪などのブランドの地で2年近く飼育されるから、その肉牛の短い人生、と言うか牛生の、3年の内の2年を過ごした訳で、「神戸牛」「松阪牛」と呼ばれるのも納得は出来る。
ただ、だからと言って、どこの馬の骨、いや、牛の骨か、でも良い、という訳でもなく、ブランド牛になる為には血統も必要。日本のブランド牛は「和牛」の「黒毛和種」だ。少し長いが、牛肉の勉強をしよう。
まず、ややこしいが、「国産牛」と「和牛」と言うのは必ずしも同じではない。牛肉は大別して、「国産牛」と「外国産牛」に分けられる。これは生産国によって区別しているだけ。どこで飼育して肉にしたか、という問題。
これとは別に、牛の種類は「和牛」と「外国種」に分けられる。だから、「国産和牛」と「国産外国種」、「外国産和牛」と「外国産外国種」、の4つある、ということだ。
(続)
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