ザ・ローリングストーン

旧コラム

前の続き。

ここでの「苔」は「経験、金」ってところか。日本人的感覚だね、苔がプラスの意味で捉えられるのは。苔=美みたいな、日本の侘び寂びの感覚、外人にもあるんだなw。

転がる石、ってのは、定職を持たずにうろうろしている奴。フリーターってところか。つまり、そんな奴には経験も金も貯まらない、ってこと。ちゃんと腰を落ち着けて働けよ、ってわけだね。

この諺、通ずるものがあるかな、と思って。ほら、ねぐらを持たずにうろうろする立ち回りにも似たようなところがw。そもそも、この稼業がフリーター以下のゴミクズじゃねぇか、って突っ込まれるがw。

で、この諺、本来の意味では上記の通りなんだが、間違った解釈がされて、それが今では一般的になってしまっているようだ。日本の諺、「情けは人の為ならず」ってのと同じ。(あっちの記事も参考までに。その1、その2、その3。)

つまり、苔=錆みたいな、マイナスの意味で解釈がされるようになった。結果、この諺は、「転がる石のように活動的な奴は錆びつかない、行動しないと駄目だ」って意味でも使われるように。日本の諺では「流れる水は腐らず」。

これはアメリカでこうなったらしい。つまり、同じ英語の諺でも、イギリスとアメリカで意味が異なることに。まあ、何かわかるよね、伝統を重視するイギリスと、精力的な活動に価値観を見出すアメリカ。文化の違いだね。

現在では、辞書には、本来の意味がメインだけれども、この新しい意味も併記されている。

(続)

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