事件は現場・2

自分が受験生だった頃の記憶をすっかり忘れているんじゃあねえかなあ。少なくともあの当時、俺は、英語をペラペラしゃべる事を目標になんか、していなかった。目の前に大学受験と言う壁があって、ただそれを越える事だけ。

大学に受かるならば何でも良い、そう言う事を目標にしていない高校3年生はどれ程いるのだろうか。もう自分はA判定だから、そこより先の高みを目指す、そんな意識の高い奴でもなければ、こんな奴は1％位だと思うが、それ以外は、兎に角、受かる事、それだけだ。

高校生は皆ねえ、英語は国際語！だから一生懸命勉強してぺらぺら喋れる様になってやろう、なんて考えてはいない。只、目の前に試験があって、自分が好きなのは歴史とか数学とか物理とか美術だけど、でも、英語は受験に必要だから、その程度の興味。

日本の英語の教育論に文句を付けるのは勝手、どうぞ御自由に。只ねえ、外野が、会議室が、好き勝手喚いても、何も変わらねえんじゃねえの？実に時間の無駄。

文部省にでも行けって話。理屈だけ振り翳して自分が正義と喚いた所で何の意義がある？カリキュラムを変えたいなら、自分が自分の誇示する方法で実績を上げて、それを提示して国の内部に食い込む、これしかない。

英語なんてさあ、この日本じゃ、学歴を獲得する為の手段に過ぎないんだよ。英語の実務能力と学歴、どっちが大事なんだろうね？いや、今の老人からの勝手な意見はいらん、自分が高校3年生、受験を間近に控えている身、と言う前提で。

英語は口語だ！、上からそんな事を言っても、その必要性を肌身で感じられない限り、単なる学歴を獲得する為の1教科。英語がそこまで必要な社会じゃないんだから、口語英語を上から押し付けても、無駄。

(続)

久留米辺りの、観音像。