マスクの魔の手・3

実に理知的、利用の際に余計な事はしない、使える所だけ使う、こう言うのが違うなあ、って。昨年送り出した連中の親族は大体医療界の方々だし、正直ぶち切れだろうね、俺のこのノーマスクの態度、偶にそんな雰囲気は感じた。

俺もこれでもちょっとは空気は読めるので。でも直接は来ないんだよね、向こうとしては、使えるなら最大限利用させて貰おうって感じが凄く強い。深入りはしない、文句も言わない、只々目的だけで、これは凄くこちらも楽。

出来る家庭は干渉して来ない。確かに年に1~2度、こっそり、子には内緒でって前提で来る電話もあるが、かなりのレアケースで、基本放置。

高校生にもなって親の双六の盤面上の駒、実に恥ずかしい、普通の思春期の青年ならばこう思う筈だと思うのは俺が時代遅れなのだろうか。

こっちも忙しいのでね、うざい客も要らんし、又収まったらね~、って。仮に来たとしても、もう俺が直接はやらんかな、黒タグは大学生に任せる、この世はそうやって動いている。緊急事態の医療現場がそうなのだから。

大学生側としても、良い臨床になると思われる。君らは温い世界しか見てねえからな、こう言う黒タグを沢山見る必要はあるんだよ、今後どうせ腐る程見る事になるし、良い練習。