で、以前の店では、姉ちゃんに「もっと楽しそうに打ちなよ、そんなに出てたら楽しいでしょ？」と良く言われた。酷い言われようだ。「楽しい」って、感情だからな？楽しくないものを楽しそうにしろって、おかしいだろうが。
泣いている子供にナイフを突きつけて、「ほら、笑えよ、笑え」みたいなもんだぜ？楽しくねえんだからどうしようもねえの。どう言っても伝わらないだろうなあ、このつまらなさ。特に、スロが大好きなこの姉ちゃんには。
世の中不思議なものだ。片や、スロが大好きで打ちたくて打ちたくて仕方ないのに、たまにしか打てない奴がいる。片や、見るのも嫌なのに毎日１５時間打つ奴もいる。これ、うまくトレード出来ないもんかね？
打っていてつまらない、ってのもそうだけど、この稼業の内情の話は、どんなことであれ、この稼業をやったことが無い人間に伝えることは非常に難しい。例えば、パチやスロで食えているなんて話は、一般人ならばまず信じない。
「賭博で食える訳がない、そんなおいしい話はこの世に転がっていない、パチンコで食えるなら、パチンコ屋はどうやって儲けているんだ」、このような考え方が、一般人の常識だから。かつては俺もそうだったしね。大昔の話だが。
仮にパチプの存在を信じたとして、そのパチプがパチンコもスロットも大嫌いと言うならば、多分理解不能だろう。「好きだからパチプなんじゃねえの？、嫌いなら何でやってんの？」としか思われない。
（続）
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