簡単に言えば、沖縄の外食も大きな変革期に来ている。これまでは、沖縄と言う、日本の中の特異な部分を強調し、それを観光客に売り出す、ないしは、自分たちの独特の食文化を守る、と言う姿勢があった。
だが、沖縄返還から50年以上経ち、「非日本」の沖縄を知らない世代が中心になった。少なくとも外食のメイン顧客はそうだろう。
正確に言えば、アメリカ占領前から日本ではあったが、当時の交通を考えれば、民間レベルでそこまで交流が盛んであったとも思えず、やはり独特の文化を保っていたと考えられる。そういう意味では「非日本」であった訳だ。
近年では、俺のような移住者の増加も著しい。こういった原因から、沖縄の外食産業は、「沖縄」に偏った食生活から、東京の様に多様な食文化を提供する商売へと変化している。
那覇に限って言えば、現在は日本の大都市と変わらなくなった。那覇で食えず東京でのみ食える、なんてものはまず無い。日本蕎麦の店が少なくてどこもいまいち、ってぐらいだが、その日本蕎麦ですら増加傾向にある。
もっとはっきり言ってしまおう。大袈裟だが、日本国による琉球王国への植民が完了しつつあると言うことだ。沖縄人の独自性が消え、日本人と同化して来ている、と言うことを意味する。
(続)
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