久葉山

旧コラム

前の続き。

中は洞窟なので涼しい。ある程度奥まで行ったが、細く暗くなっているので引き返す。いつ崩れるかわからんしね。実はこの洞窟、これは東側にあるのだが、島の西側の海岸まで繋がっているそうだ。

そちらの入り口は「西クマヤ洞窟」と呼ばれているが、見つからなかった。洞窟を出て、すぐ目の前にあるビーチ、ここはキャンプもできる海水浴場で絶好の釣り場、を見て、先にある島の北端、田名の久葉山へ。

この頂上にある田名岬の伊平屋灯台を目指す。のは良いんだが、そこは標高104m、海岸線道路から一気に登るので、坂が急できつい。チャリを漕いで上ることなど不可能。

押して登るのもきつくなって、分かれ道のところにチャリを横倒しで放置して徒歩で登る。それでも結構辛い。この久葉山は名前の通り、クバ、内地の言葉だと枇榔(びろう)と呼ばれる椰子の木で埋め尽くされている。

因みに、台湾の噛み煙草に似た嗜好品で有名な檳榔(びんろう)は、同じ椰子の木ではあるがまた別物。このクバは沖縄ではごく身近な街路樹で、葉を扇や笠に利用している。見慣れてはいるが、これほど密生していると壮観。

と、そんなことを言っている余裕はあまりなく、息を切らして頂上の灯台へ。この時ばかりはレンタカーだと楽だな、と思ったね。灯台の麓まで車で行けるので。苦労して徒歩で登ったが、その価値はあって、頂上の見晴らしは良い。

(続)

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