前の続き。
両島とも産業の基盤は水産業、農業。今回行く伊平屋島は、慶良間などとは違って、離島にしては水産業が盛ん。漁場としても良いようで釣りでも人気があるとか。また伊平屋では、ミーバイ、内地で言うハタ(羽田)の養殖も行っている。
中でも特にアーラミーバイ、内地名でヤイトハタ(灸羽田)の養殖が盛ん。その為、この島では年中ミーバイ汁が食べられる。酒を飲む時に汁物は合わないから、刺身を食ったのだが旨かった。汁物は昼飯時が良いだろう。
アーサ(石蓴、あおさ)やモズク(水雲)の養殖も盛んで、それらの佃煮や、水雲を練り込んだ沖縄そばなどが売られている。この沖縄そばは生麺で保存が利かない為、島外に出荷をしておらず、この島でしか食えないのだそうだ。
島の食堂のメニューに「伊平屋うどん」というのがあって、同様に水雲を練り込んだものだったのだが、これは腰があって旨かった。この「伊平屋うどん」と「伊平屋そば」は似たようなものだと思うので、見つけたら食ってみるべきだろう。
農業は砂糖黍が中心ではあるが、沖縄では珍しく稲作にも力を入れている。二期作も可能な様だが、そこまでの米の需要はない為か、一期作が普通のようだ。今回の旅行では青々とした水田は余り見られなかった。
泡盛酒造所は一軒、伊平屋酒造があり、そこで作られる「照島(てるしま)」が島の酒。これの古酒の銘柄が「芭蕉布」、伊平屋産の米だけを使ったものが「しまぐみ」。恐らく「島米」という意味だろう。
(続)
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