海底の崖

旧コラム

真栄田岬でシュノーケル、の続き。

まあ、何とかなるだろ、行こう。おお、凄いね、エントリーから熱帯魚だらけ。種類も多く、でかい魚も多い。さすがはシュノーケルの人気スポット、この混み様も頷ける。

ただ、これだけ人がいれば仕方ないとは言えるが、海にやや濁りはある。泳ぐのにも他の人にぶつからないように気を使う。ダイビングの人も多いから、海上だけでなく、海中にも人がいないか注意しなければならない。

エントリーからしばらくの間は水深2、3m程度なのだが、そこから一気に崖のようになっていて深くなる。これが結構怖いんだよね。他の連中に聞いても皆そう言う。

でも、おかしな話で、人間は海面に浮くのだから海中に引きずり込まれて落ちていくことなど有り得ない。いくら海底が崖のように急激に深くなっていようが、びびる必要性などないはずだ。

これは一種の錯覚だな。地上にいる時と同じように、深淵が見えると恐怖感を感じる、ということ。高所恐怖症とまでは行かないが、自分が高い位置にいると感じると、人間に自動的に生じる生理的恐怖感とでも言えば良いか。

勿論、こういう深い海ではいざという時に足がつかないわけで、更には、こういう場所では流れが速い可能性があるから、避ける本能自体は間違ってはいないと思う。

(続)

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