下には下、の続き。
だが、下にはたくさんの人間がいて、彼らも生きている。楽しい人生かどうかはわからんが、少なくともこの日本の社会ではそんなに努力せずともすぐに死ぬわけではない。餓死など基本考えられない。
なら、辛いと思う労働なんてやらなきゃいい。そんな辛いことをしてまで得られる金と名誉にどれほどの価値があるだろうか。資産が10億100億となったところで、それで何をする?愚民にちやほやされて嬉しいか?
そんなものより大事なのは時間だ。若いうちにしかできないことはたくさんある。だったら、労働は最低限の金が稼げれば十分。そういう人生観を、この稼業をやることで体現している。これが俺なりのパチプロ哲学。
仕事自体は糞つまらんよ。パチもスロも飽き飽き。だが、この自由さは他では得難い。飲みたい時に飲む、泥酔して翌日辛ければ、仕事にも行かず一日寝る。旅行に行きたい時に行く、住みたい場所に住む。
気の合う奴とだけ付き合い、合わない奴とは接しない。人間関係のストレスはない。まあ、パチ屋の人間を見ていると苛々することは多々あるが。
仕事に責任がないのも良い。例えば塾の講師なら、生徒が待っているから授業は休めない。だが、俺をパチ屋で待っている人間はいない。俺が仕事に行かなくても誰も困らない、どころか、同業者からは喜ばれる。これが気楽。
(続)
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