奄美最後の夜

旧コラム

前の続き。

だが、その美しさに嫉妬した喜界島の娘たちに殺され、母親も絶望して自殺した。そのむちゃ加那の死体がここに流れ着いた、という話。何の救いもない話だな、おい。

さすがに青久は諦める。そろそろ時間だしね。帰ろうか。auショップで借りていた代替機から、写真のデータをパソコンに移し、携帯は返却。メールは全てPCに転送する設定にして、何とか凌ぐことに。携帯を壊すと面倒だね。

レンタカーも返却したので、後は今晩飲んで、明日の朝5時50分の船に乗って那覇へ帰るだけだ。帰りたくないが。起きられるか非常に不安なので、ホテルでモーニングコールを頼む。タクシーはホテルに呼んでくれるそうだ。

台風の直後ではあったが、船は問題なく鹿児島を出航とのこと。多少の遅れはあると思われる。宿に戻ったら、放置していたミキのペットボトルがパンパンに膨らんでいた。飲めそうもないので、風呂場で捨てる。

さあ、奄美最後の夜、行ってみましょうか。1軒目、「居酒屋本舗」。エクストラコールドの幟に釣られて入った。沖縄ではスーパードライエクストラコールドを飲める店がないんだよ。沖縄の気候こそ向いていると思うのだが。

奄美ではこの店と「つぼ八」で飲めるようだ。チェーン店は避けたいかな。そういや沖縄で「つぼ八」を見たことがない。調べたらコザに1軒だけ。沖縄ではチェーンの居酒屋が弱い気がするね。

(続)

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