ネットの知、の続き。
しかも、その研究で得た知を、わざわざネットで細かく解説してくれるような無償の奉仕精神を持った人間となれば、尚更少なくなることは間違いない。
つまり、レヴィ=ストロースをよく研究した、それを解説できるまでのレベルにある日本人の数自体が極端に少ないから、ネットで十分な情報を得られない、ということだ。
一応、ある程度の知識は得られようが、それは又聞きレベルの話になってくる。ネットにある情報は、レヴィ=ストロースの原著に直接あたった人間の解説ではない。
原著を読んだ上でわかりやすく解説してくれる日本人の研究者が書いた本があって、それを読んだ日本人の読者の一人が書いた感想。ネットに転がっている情報というのはこのレベル。だから、どうしても情報が劣悪になる。
大体、原著にあたって研究をできるぐらいの人間ならば、学者になれる。つまり、それだけで金をとれる。仕事になる訳だね。だから、研究成果を無償でネットに書くようなことはしないだろうし、そんな暇もないはずだ。
つまり、レヴィ=ストロースを詳細に解説できるような奴は専門の研究者しかいないから、論文を書くので忙しいし、学会もあるし、そこで議論もしなければならない。となれば、ネットなんかで遊んではいられない。
(続)
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