ある意味引退みたいなもんか、そう考えるとちょっと祝ってやらなきゃな、なんても思うが、ま、こんな御時世だし、無理だろう。
故郷に錦を飾る、そんな気概は持って置けよ。あの山を全て自分の物にする、って位で商売に励め。この島もそれなりに都会ではあるからな、そんな荒波で揉まれて帰って来たんだ、負ける訳もねえだろうし。
暇があればね、俺もふらっと、とか思うが、いや、ふらっと行ける土地じゃねえな、絶対辿り着けねえわ、あんな僻地。でも、大して変わんねえよ、今だって皆忙しくて、数カ月に一度の顔合わせ。
そうだな、俺が潰れる事は残念ながら生涯ないんで、そっちに出掛ける為には、態々時間を作らんとならんな、が、俺の時間、時給って言い換えても良いけど、それに見合う物がその山奥にあるかどうか。
そこはそれなりの長い付き合いと言う事で、大目に見ようか、サービス。只、目から鱗の体験プログラムを沢山組んでくれる事を望むね、こう言うのも商売のヒントだぜ?上手く使え。
光のない所でこそ見られる夜空、これ、俺は一緒にトラックに乗って見に行ったんだっけ?覚えがないが、多分寝げろってたんだろうけど、ま、ど田舎だからこそ売りになる物は沢山ある筈。そう言う、新たな道を、行け。
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