犬田布岬、の続き。
眺めていたら、近くの家から爺さんが出て来た。「見学ですか?」「ええ。」「うちの爺さんの墓です。ゆっくり見て行ってください。」ああ、この子孫なのか。
こういう記念碑、俺らのような観光客にとっては遠い歴史の1ページに過ぎないけど、身内の出来事である人間もいるんだから、気をつけないと。
「何この汚ねぇ墓」とか、記念碑見て「ふーん、つまんね」とか、余計な事を口にしていなくて良かったw。こんな島で島民を敵に回したら生きて帰れなくなるからな。周りを伺いながら口を開くようにしよう。
次、泉重千代の像。この名前は俺も知っているな。昔、長寿記録でギネスに載っていた人物。120歳まで生きたらしい。この時は、その爺さんの像を見て、ふーん、で終わった。
調べたけど、全然駄目じゃねぇかよw。戸籍に疑問があって、現在では105歳というのが通説になっているとか。ギネスでも2012年から記録を取り消したらしい。そんな話、記念碑には何も書いてなかったぞ、こらw。
そもそも、ただ長生きしたからって像を作るのはどうかと思うがねw。一応、ギネスに載っていて、健在だった頃は、観光客がかなり訪れて来ていたらしいから、そういう面ではこの島に貢献はしたのか。
この近くには、本郷かまとっていう、同じく長寿の婆さんもいたことから、長寿ロードとか名付けられていたな。こちらの婆さんも生年月日が怪しく、ギネス取り消しw。
次に、泉芳朗(ほうろう)の像ってのを探したが、見つからず。詩人で、奄美の日本復帰を勝ち取った人物らしい。しかし、誰でも彼でも、すぐ銅像建てるな、この島。
(続)
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