情報を食う・6

管巻き

この一点を持って、外国人の味覚は糞、と言うのは違うだろう。結局、生まれ育って何を食って来たかの問題。それぞれ好みが出来るだけ。

だから、濃い味が好きな奴を味覚音痴と言うのは余りに暴言。最近では、薄味が分かる奴が味覚が優れているみたいな風潮が強いけど、それにはかなり文句があるね。そんなに薄味が好きなら水でも飲んどけ。

俺のイメージだと、薄味、繊細、こんなのを売りにする店は大体外れ。これを看板にして客が来なくて潰れて、「現代の日本人の味覚は化学調味料で毒されている!」とか言い出す奴は痛い。

売れる味を作れよ。出来なきゃ淘汰される、資本主義の基本的な理念。これが嫌なら革命でもするしかないね。「俺の料理は世界一!」って理念の政党でも作って独裁でもしないと。常にこめかみに銃を突き付けて料理を食わせる。

食べログの有名店に並んでいる客が「情報を食っている」事は間違いないけど、純粋な味覚とか、あり得ないからね。同じ料理だって、見て食うのと目隠しして食うのなら、また別物だろう。例えば昆虫なら。バッタの形が目に見える場合とそうでない場合では、恐らく評価は変わる。

「情報を食う」客が阿呆な訳じゃない。「情報も含め」料理を出せない店が阿呆なだけ。情報もシーズニングって事だね。

まあ、酒飲みからすれば、ビールの混合は許さんけど。情報と言うシーズニングに騙されない舌を持てたら良いが、難しい。

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静かな水面が良い感じ。

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