【教材レビュー13】諭吉に顔向け出来ん

旧コラム

地図、そんな細かいのじゃなくて良いから、御手軽な奴、無いかなと思って、100円ショップに行く。ことわざ辞典とか四字熟語辞典とかも置いてあるのな。そういうのはスマホで出来るから俺は要らんけど。

地図もあった。薄いけど、十分実用に耐え得るもの。世界地図と日本地図、それぞれ100円。世の中便利なもんだな、地図なんて情報の宝庫だぜ。眺めているだけでも全然飽きない。これが100円なんだから。

明治の頃、本を買いたくても買えなかった苦学生がこれを聞いたら、泣いて喜ぶね。飯一杯の値段で地図が買える、凄いことよ、この有り難味を思えば勉強せずにはいられないよね、諸君、そう思うだろう?

福沢諭吉にこの事実を伝えたい。現代では地図は握り飯と同じ価値、と。これだけ聞いたら期待するだろうなあ、今の世に。だって、地図がその程度の価値ってことは、一人一冊地図を持っているのが常識なんだな、と思うから。

つまり、地図の知識なんて日本人は皆頭に入っているはず。さぞかし日本人は世界を股にかけるリーダーとして活躍しているのだろう、と思う。ああ、申し訳ないな、ゆきっつぁん。

「あんたの顔、万札で見るけど、何した人かは知らん」、ぐらいの奴、たくさんいるんだよなあ。今日は5諭吉の敗北、とか抜かしている阿呆共が、ね、俺の知る限り、この文を読んでいる奴らに、たくさん。顔向け出来んね。

(続)

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