【和食50】自分で考えろ

旧コラム

例えば、福祉と自由、どっちを重視したら良いか、それぞれ一長一短。福祉国家の北欧に良さもあれば、悪さもある。健康保険の加入さえ自由な国アメリカにも、良さもあれば悪さもある。どちらが絶対、とかは無い。

世の中の問題全て、政治家、経済学者、哲学者、倫理学者、宗教家、こいつらに頼ることじゃない。皆、自分で考えろ。ネットでこれだけ情報を得られるんだから。そして、その考えた選択を、現代では選挙で反映させられるんだから。

ヘーゲルの言葉、「ミネルウァの梟は黄昏に飛び立つ」、に戻れば、結局、哲学は人を導いてはくれない、と言うことだ。だから、問題に直面する都度、自分の頭を精一杯使って自分で行動を決めるしかない。

哲学、倫理、宗教、これに従ってさえいれば正しい幸福な人生を送れる、そんな簡単なもんじゃないってことだな、この世界は。頭を使わず盲目的に生きて良い場面なんて人間には無いってことだ。

こんな言葉をさくっと言ってのける点では、やっぱり、ヘーゲル、偉大ではあるな、ドイツ観念論の大成者だけはある。さて、これらを踏まえて、移民の受け入れの是非の話に戻ろうか。

俺は移民賛成派になった、と言ったが、カントの動機説を持ち出して説明したように、奴隷が欲しい経営者の移民賛成とは違う。人道的側面と、文化の交差により生み出される新たなる文化への期待、この点からだ。

(続)

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