【和食17】文化の交差点

旧コラム

こう言えばきりがなくて、中国文化だって東西の交流を通じて出来上がったものだ。どんな文化だって外からの刺激を受けることで成立している側面はある。

大体、人類は皆一つ、アフリカの猿から始まっている。ならば、独自の文化と言っても、それは人類の長い歴史から見れば、ごくごく短い時間に出来上がった、ちょっとした突然変異程度のもの。矮小な違いに過ぎない。

こう考えると、日本文化とその他の文化、これを区別、差別することに、何らかのプラスになる意味があるだろうか。文化の融合を拒否することで何らかのメリットがあるだろうか。

アジアの中でも、欧米の文化を率先して積極的に取り入れた、いわば文化の交差点にいるこの日本が、古来の伝統的文化、これに固執することが全く持って愚かしい。国粋主義とは前近代的な遅れた思考だ。

そして、これはまた沖縄も同じ。琉球王国成立以来、交易を主として成り立って来たこの島が、独自の文化を守ろうとか、他文化を排斥しようとか、鼻で笑われる話だ。

沖縄は異文化の受容にはむしろ積極的であって当然。交易することで初めてやって行けるこの島が、それぞれの良い点を受け入れようとしないでどうする。

この点では実際沖縄は異文化を取り込んでいる。日本、中国、アメリカすらも。ちゃんぷるー文化として、自らを誇っているところもある。

(続)

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