感慨はない・2

そう言う戦いが好き。差が開いてもう相手にもならなくなってからは詰まらな過ぎた。路傍の石に見えた。議論をする気にもならん。適当に流すだけ。パチ屋や居酒屋のおっさんを相手にしている気分。

感謝はない訳ではない。親父の方針は正しかった、教育に全力を注ぐ、と言うのは。俺自身がこれを楽しめたからだけどな、上手く行ったのは。親父だけの御陰じゃねえが。俺の天賦の才よ。ま、驕りか。

人生、波だな。俺の場合は早期に学習欲が出て、中学以降、自分らしさ、と言う物を考えて全く勉強はせず、その後ちょっと学んで、大学に入れば又その意欲は減退、それで暫くして、現在又やる気が。

結局変わらんよ、人それぞれこの波形が違うだけだ。中には常に高波で行く奴もいるんだろうけどね、俺はそうではなかっただけの事。

思い返して見て、悪いイメージしか出て来ねえ。死に行く者であるのに。感情的で短気で、すぐに手が出る、人の話を聞かなくて、論破されるとうるせえ、で、仕事はしょっちゅうサボるわ、空出張はするわ、家から出歩く事もなく毎日飲んでばかり、その癖神経質で、ちょっと物の配置が変わると激怒したり、返す返す、ごみ。

親父の交友関係がどうだったのかは詳しくは知らんが、友人と呼べる様な人は極端に少なかった筈で、俺は殆ど見た事がない。敵は多かっただろうな、皆が死んだ事を知ったら沢山祝電が来そうだ。

こんな風に書いて見ると、何か寧ろ清々する気さえする。手向けの言葉はこんなもんだ。変に称揚して喋りながら泣いている葬儀を見ると気色悪いとさえ感じる。(終)

俺は余り趣味ではないな、こう言うの。
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