【和食15】外食のターゲット

旧コラム

移住者は数的には多分、まだまだ少ないのだけれども、経済的な面では既にこちらの原住民を上回ってしまっているのではないか、と。

沖縄は元々、全国でも所得の低さでワーストを争っている。2008年度まで20年連続で最下位だった。2012年度は東京の平均年収が442万円なのに対し、沖縄は204万円しかない。半分以下だ。

沖縄では稼ぎが落ちる、これは皆わかっているだろうから、沖縄に移住して来る奴はそれなりに安全圏まで貯め込んでから来ていると推測できる。そして、経済は結局、金を持っている奴が動かす。

特に、外食のメイン顧客は貧困層ではない。家で食うのと外食では、当然外食が高くつく。外食なら酒を飲むことも多いだろうから、尚更そう。

つまり、外食のターゲットは、それなりに金を持っている奴である訳で、これらの点から、移住者向けに食の多様化が必然的に起こっている。

また、最近では高級店も目立つ。これも、外食は金を惜しまないで使ってくれる人が対象だからだ。移住者の多くの出身地である都市部は、外食も競争が激しいから、当然、店員のサービス、味のレベルが上がる。

それらに慣れた、舌の肥えた、移住者向けの店が必要。そのニーズに応える為に、隠れ家的な、敷居の高い、高級店が増えて来ている。実際、那覇の店は最近、洗練されて来ている気がする。

(続)

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