【動物系・8】慶良間鹿

管巻き

こんな感じで、島では、生物に「島嶼化」と言う変化が起きて、「大きい動物は小さく、小さい動物は大きく」となるそうだ。

食物連鎖のピラミッド、あれが、今までは綺麗な三角形だったのが、一番上と下を残して、真ん中が突然どっかんと抜けた、みたいなイメージをすれば良い。やっぱり歪だから、時間が流れて世代交代していく内にだんだん均されて、「でかいのは小さく」「小さいのはでかく」と言う感じで、元の三角形に戻って行くのだろう。

日本は現在、少子高齢化とか騒がれるけど、これも短期的な、ちょっとした歪な形なだけだと思うね、俺は。いずれ高齢者が一気に消えて、扶養の負担が軽くなった若い連中がまた沢山子供を作る。ピラミッドが波の様に形を変えているだけよ、見えざる手によって調整されんじゃねえの、これも、知らんけど。

元の話に。昔、慶良間諸島の旅行記を書いた時に、慶良間鹿の話をした。日本最南端の野生の鹿で、沖縄では、鹿はここにしかいない。俺も見たよ、阿嘉島で。ここで夜に集落をうろつけば、まず会える。

江戸時代の初期に人間が薩摩から持って来た鹿らしい。それを放って、結果、野生化した、と。本土の鹿と比べると、慶良間鹿はかなり小さい。つまり、島嶼化、「大型動物は小型化する」って奴だ。

慶良間で馬や牛を見た覚えはなく、山羊ぐらいだったから、人間を除くと、鹿は慶良間諸島の中で最大の陸生動物。つまり、さっきの例えで言えば、「象」に当たる。だから、小型化した、って訳だね。

(続)


遊泳区域は決まっているかも。それだと、海中は面白味はないな。

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