喜多八

旧コラム

シマジューリ、の続き。

さて、薀蓄はこの辺で、まずは1軒目、一番評判が良い「喜多八」へ。ここは郷土料理屋。奄美を味わうにはもってこいだろう。だが、人気店で、予約しないと厳しい。二階もあってキャパはあるようだが、次から次へと客が来ていた。

一人二人ならばカウンターですぐに入れることもある。俺は一人なのでタイミング良く入れた。店のシステムはなかなか変わっていて、メニューは酒だけ、値段は一切書いていない。注文するのも酒だけ、料理は勝手に出て来る。

コースになっていて、腹が一杯になったらストップと言ってくれ、ということだ。何が出て来るかは完全にお任せ。俺は三品ほどでやめておいたが、この店だけで腹一杯になるぐらいたくさん食ってみても良いな、と思った。

どの料理もうまかった。沖縄の食材と内地の食材が半々で、味付けは奄美独特なのか、黒糖と生姜を多用しているような。冬瓜の煮込みがとろとろで特にうまかった。

料理は客によって変えているようだ。隣の客とは品が違ったので。そう言えば、入って会話をしていたら、「初めてですか?」と聞かれた。隣の客は常連のようだったから、それで違ったのだろう。

客を見て、それにより出す品を変えているということは、料理のレパートリーはかなりあるはず。他のテーブルでは鍋をやっていたりもした。

(続)

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